皆様が一番幸せを感じる時はいつですか?
家族か親友と一緒に過ごしているときですか?
美しい自然や場所にいる時ですか?
難しいことに挑戦して成功できた時ですか?
人それぞれの幸せがあると思いますが、
シンプルに考えると、幸せには二つのカテゴリーがあると思います。
それは、
① 他人とシェアする幸せ
② 他人から取る幸せ
① の場合の例えは、料理を作って、友達に食べてもらい「美味しい!」と言われること。
食べ物を味わって楽しんでいるので、料理した方も嬉しいですよね。
他の人の喜びと自分の喜びが繋がっているので、他の人とシェアしている幸せだと思います。それに、自分の幸せが世界をより幸せな場所にしています。損はありません。
逆に②の例えとして、ある企業が海外にある工場で、過酷な労働環境で服を製造している状況を想像してください。
この会社の人件費予算は多くないため、新しい服を安価で売ります。お客様は安価で服が手に入るので喜び、支出が少ない収入になるので、この企業の責任者も喜びます。
この場合、お客様の幸せも、この企業としての幸せも、他人から取っている幸せだと思います。世界をより幸せにするというよりかは、一部の人の幸せのために他の人(この場合、過酷な労働環境で働いている方)の幸せを犠牲にしています。
つまり皆が自分自身を見つめて、
自分の幸せは他の人にシェアしている幸せか、
他人から取っている幸せのどちらかを考えることが、価値あることだと思います。
教育や子育てに取り組んでいる場合、他人を傷つけずに皆と一緒に幸せをシェアできる環境をどうやって子どもに提供できるかを検討する価値があると思っております。
YTJでは舞台やイベントでのコンテンツ発表を主な活動とします。その活動はエンターテイメントですので、他の人を幸せにするのが目的です。
YTJでパフォーマンスをし、お客様に拍手をもらい、お客様と一緒に喜んでいる子どもたちは、①のように「シェアしている幸せ」を感じていると感じます。
ただ、舞台の活動においても、②の「他者から取る幸せ」も、時々あると思います。
どんな時かというとオーディションです。
もし「他の人が落ちて、自分が合格できてよかった」という考え方なら、他の人の幸せが自分の幸せのための犠牲になってしまっています。希望の役にならなかった時悲しくなることは当然なことで、僕も何回も経験したことがあります。ですが、オーディションは必ずしも誰かが悲しみ、誰かが喜ぶものになるとは限りません。
悲しい気持ちになって終わるのではなくて「自分の役を工夫し、いい役にするチャンスがあって感謝!友達と一緒にミュージカルを楽しもう」という気持ちにもなれば、①の幸せになりえると思います。
YTJでは、オーディションや審査の後で全員が前向きに考えれるようにメンバーに指導している理由は、公演の成功のためだけではなくて、チームワークや粘り強さを学ぶ教育の目的もあります。
なぜなら、人生思い通りにいかないことは誰でもあるからです。
たとえ自分自身が悲しい状況でも、周りにいる人と一緒に幸せになることに気持ちを切り替えれる人こそ、より幸せな人生を切り拓いていけると思います。
また、それができる子どもと若者を育てていきたいです。
最近、Netflixで人魚のパフォーマーを仕事にしている人のドキュメンタリーを観て、感動しました。人魚のパフォーマンスとしての仕事内容が理由で感動しただけではなくて、その方の生き方を知れたことが、とても有意義でした。
その方は、若者の頃に薬物中毒になり、自分の幸せをドラックに求めてしまうほど危険な状況で暮らしていたそうです。しかし、彼が美しい衣装を着て、美しい水の中でしなやかで流れるような動きをする人魚のパフォーマンスをしたとき、子供を笑顔にすることができ、幸せを感じました。「人魚になっていた日は、ドラッグが欲しいとは思わなかった」と本人がドキュメンタリーで言っていましたが、この仕事のおかげで、ドラッグをやめました。
彼にとって人魚のパフォーマンスをする幸せは「仕事が楽しい」というただの幸せではなくて、本人の命をも救うほどの幸せだったそうです。
エンターテイメントは、相手と一緒にシェアし、自分に戻ってくる幸せの可能性があります。
YTJでは、ダンス、歌、演技、英語、だけではなく自分と周囲の人を両方を幸せにする子ども、若者達の教育を目指しております。
Let’s be happy together!
劇団代表
グレゴリー・ウルフ