今年、小学生高学年のクラスのYTJメンバーは『Joseph and the Amazing Technicolor Dreamcoat(ジョセフ・アンド・ザ・アメージング・テクニカラー・ドリームコート)』
というブロードウェイミュージカルに取り組んでいます。
とても明るくて楽しい作品ですが、歴史上の話とテーマには実は深い意味があります。
「Joseph(ジョセフ)」は、聖書、またコーランにも登場する、キリスト教、ユダヤ教、イスラム教、バハイ教などの様々な宗教に認められている預言者です。
実際に存在していたかもしれない人でもあり、ミュージカルの主人公として世界の40億人以上が信じている宗教の中に尊敬されている人物でもあります。YTJメンバーにとっては、このミュージカルに参加することで、世界中の国、あらゆる信教、たくさんの文化、何千年の歴史に触れるきっかけとなりました。
またこのミュージカルは、歴史上の話だけではなくて、今もなお続いている社会問題についても表しています。
劇中にある「Close Every Door(直訳:すべてのドアを閉めて)」は、主人公が一人で寂しく暗い牢獄に閉じ込められている時に歌う曲です。ミュージカルのなかでは、とても美しい曲ですが、現実は別の意味を持っています。
それを示しているのは以下の歌詞です。
“Children of Israel are never alone.”
直訳は「イスラエルの子どもたちは一人ではない」ですが、「イスラエルの子どもたち」はユダヤ人という意味も持っていて「一人ではない」という意味は「神様に守られる」や「救われる」のニュアンスもはいっています。
ご存知の方もいらっしゃるかもしれないですが、この曲はユダヤ人を励まし、差別や試練を乗り越えるために書かれた曲です。
このミュージカルがニューヨークやロンドンで上演された時に、多くのお客様がそのように解釈した可能性がとても高いです。
日本にユダヤ人は少ないですが、世界には1600万人以上がいて、およそ90年前に約600万人がホロコーストによって亡くなりました。
これは昔の話ではなくて、現代においてもアメリカでユダヤ人へのヘイトクライム(偏見から生まれ暴力的な言動)の事件が、昨年3000件以上NPOに報告されています。
世界に人種や宗教などで差別、憎しみや暴力を受けている人はもちろんユダヤ人だけではありません。パレスチナ人、ウイグル人、ウクライナ人、黒人、アジア人、イスラム教の信者、バハイ教の信者、トランスジェンダーの人、難民、障がいのある人、また女性などの人が今この瞬間に差別や暴力を受けていることをニュースや国連やNPOの報告で見られます。
決して皆様を悲しくさせるためにこのお話をしているわけではありません。
ジョセフのストーリーには、主人公が周りの人(自分の兄弟)に裏切られ、奴隷にされました。後々、ジョセフにはその裏切った敵に復讐するチャンスやってくるのですが、復讐せずに自分の兄弟を許し、優しくするように教育します。
つまり、ジョセフのテーマの1つは暴力と憎しみを克服し、皆が平和に家族として一緒に暮らしていける関係への変革です。
歴史上の話ではありますが現代においても重要な話になりますので、その背景も意識しながらミュージカルを楽しんでいきたいと思っております。
劇団代表
グレゴリー・ウルフ
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ミュージカル「Joseph and the Amazing Technicolor Dreamcoat」とは?
旧約聖書・創世記を基にしたジョセフの物語は、”カナンの地”とエジプトが舞台の、大人から子供まで楽しむことができるYTJのロングラン・ミュージカルです。
《公演日程/会場》
<関東>8月21日(月)~8月27日(日)/ 横浜YTJホール〒224-0003神奈川県横浜市都筑区中川中央1-30-1プレミアヨコハマ7階
<関西>8月9日(水)~8月13日(日)/ABCホール〒553-8503大阪市福島区福島1丁目1番30号
<中部>8月20日(日)/今池ガスホール〒464-0850名古屋市千種区今池1-8-8
《先行販売》
出演メンバー対象
<関東>6月17日(土) 12時00分~6月24日(土)12時59分
<関西>6月17日(土) 11時00分~6月24日(土)12時59分
<中部>6月17日(土) 10時00分~6月24日(土)12時59分
《一般販売》
6月24日(土) 13時00分~各公演3日前の11時59分
チケット販売は、まずは出演メンバー対象の先行販売から開始となります。
YTJメンバーの皆様はメンバー専用マイページをご確認ください。
一般の方は以下のページよりご確認ください。
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