「英語教育は重要」とよく言われていますが、国内人口の95%以上が日本人という環境において、英語をどのように使うでしょうか?YTJで英語を学んでいる子どもや若者たちはどのように学んだ力を発揮できるのでしょうか?
まず英語についてのイメージについて。
人それぞれ違いはあるかと思いますが、英語の教科書、英会話教室のCMなどを参考にすれば「典型的だと思われている英語の使い方」をイメージできます。具体的には以下の場面をよく見ていた気がしています。
・海外の会社員とビジネスミーティング
・日本で迷っている観光客に道を案内する
・ニューヨークや他の欧米のところに行き、海外旅行をする
「英語をペラペラに話せたら、何ができるか」と言われたら、すぐ思いつくシーンとはこのようなものでしょうか。このような場面で英語を使っている方が多くいて、そのために英語を学ぶことはもちろん素晴らしいことだと思います。
ただ、YTJとしては、多様性を大切にする理念があるので、より多様な英語の使い方も意識していきたいです。
例えば、英語に興味があったとしても、ビジネスに興味ない方、人見知りの方、渡米することが困難な方にとっては、実際に英語を学ぼうとするキッカケとモチベーションになりません。
「学校の時、英語はあまり興味なかったけど、今になって学べばよかったと思っている」との声を何人の日本人から聞き、英語の具体的な使い方に関する典型的なイメージこそ「興味なかった」の一つの理由だったかもしれないと考えるようになりました。
そこで、先日実際にあった僕自身が、英語を使った状況も紹介させていただきます。
・外国人しか働いていないレストランだったので、「ファラフェル」というひよこ豆でできているすごく美味しい揚げ物を、英語で注文して食べた
・道で会った人が、おしゃれなスーツをきて笑顔がすてきな西アフリカのセネガルの方で、英語で話して、彼にお願いされた動画を撮ってあげた
・イスラム教を信仰している人の結婚式の後、英語で声をかけられきれいなマレーシアのウェディングドレスを見て「ケーキもどうぞ」と言われ、トルコの大統領からの贈り物のすごく大きなコーラン(イスラムの聖書)を見せてもらった
この話は全部海外でも、ビジネスでもなくて、普通の東京で過ごしている週末なかでの、英語を使った出来事です。
英語を使える場面というのは、私たちが想像していることよりも、様々だと思います。
「世界共通言語があれば、それは世界の平和に貢献する一つの大事な材料になる」と読んだことがあります。現在、本当の世界共通言語がありませんが、一番それに近いのは今、英語です。世界に一番多く使われている言語です。
そのため海外旅行、ビジネス、観光案内ではなくても、日本に住んでいる外国人やインターネットを通して世界中の多くの方々と英語で遊んだり、話したり、コラボレーションをしたり、お互いを知ることができます。
英語を使う場面というのは堅苦しいものだけではなくて、身の回りに暮らす多様な人種の人たちと気軽に話して、新しい食べ物を食べ、文化を楽しんだりする機会を増やすものです。
将来YTJメンバーが、もし英語を使い観光客に道を案内し、ニューヨークに行ったり、海外の方とビジネスの交渉をしたりすることがあれば、僕は喜びます。
でも、それだけではなくて、ファラフェルを英語で注文したり、マレーシア人の結婚式に参加し英語で挨拶したり、感じの良いセネガル人と英語で話して手伝ってあげれば、その場合でも僕は喜びます。
英語の使い方の可能性は無限です。多様性が備わっている言語です。
あなたが興味を持っていることはどんなことであっても、英語でより多くの人々と一緒に楽しめる方法があるはずです。
学んでみませんか? Why not try?
劇団代表
グレゴリー・ウルフ